臨床新薬治験とは
現代人において病気の治療にかかせない薬剤は、日本のみでなく欧米を中心に海外でも日々開発研究が行われています。
臨床治験をクリア-した新薬は臨床効果が高く、安全性において既存の薬よりも問題が少ないのが特徴といえます。
新薬は厚生省で認可された後発売されるまでに非常に厳しいレベルの基準を合格しなければなりません。
また海外で開発された新薬も日本で販売するためには、日本の厚生労働省に臨床治験実施の許可から治験終了時の成績報告まで、
しっかりと手順を踏まえる必要性があります。
1964年に先進国間で締結された「ヘルシンキ条約」では人を対象とした生物医学的研究および臨床研究に携わる意思のための宣告が謳われています。
その後1996年に日米欧が同じ臨床地検の基準レベルで新薬開発が同意決定されました。
日本においては遅れること2年目の1998年4月から新GCP(Good Clinical Practice)がスタ−トしました。
ところが日本国内で施行されたソリブジンの新薬治験例で死亡者が出て以来、
事実上大学病院や公立病院での治験を協力しようとする動きが下火となりました。
臨床治験のデータの精度管理と信憑性が重んじられる結果にいたりました。
日本での新薬開発治験が遅れる一方、欧米では矢継ぎ早に新薬の開発が進みました。
新薬治験の遅れに危機感を感じた労働厚生省では、公立機関だけでなく民間での臨床治験を積極的に推奨し始めました。
 川原 腎・泌尿器科クリニックにおける治験の特徴
平成12年9月から私どもは、当時として珍しい民間のクリニックにおいて新薬開発治験を実施いたしました。
現在に至るまで8社の新薬治験の実績を有します。さて、当クリニックの特徴は、
1. 「スピ−ド」「症例数」「精度」
この3つの柱がしっかりと整合してこそ、治験の実施医療機関として高い評価を与えられます。うちのクリニックは常に重点をそこに置いており、現在までの実績から、業界の開発研究担当者にも人気があります。
2. 院内にIRBを設置。法曹界や医師、警察、大学教授など各方面で活躍中のメンバーを有します。
3. 現在事務担当者は3名、5名のCRC(治験コーディネーター)は数多くの治験を経験しています。
患者様と異常時の連絡は迅速に取れ、適切に対応ができますので、現在まで1例の治験においてクレ−ムが発生したことはありません。
最近では治験の新薬開始にあわせて、院内CRCのリーダーが関東や大阪で、200名規模のCRCの研修講演を依頼されることも多々あります。
4. 患者さんにおいて腎機能障害時の高血圧薬の体内動態(Phase T)を日本で最初に実施したクリニックです。
5. 新ビルに治験センターを新設し50帖ほどの室内にてゆっくりとモニター業務ができます。
カルテや書類は各社ごとに10年以上の保管できるメーカー毎の専用キャビネットも設置しました。
6. 治験センターに併設してモニタ−の宿泊施設がありまして、重い荷物はそこに置いたまま移動する必要もなく仕事ができます。
シャワ−・お風呂はジャグジ−・アクア照明つきです。ゆっくりとくつろげます。
 治験業務スタッフ
現在5名のCRC(治験コーディネーター)と4名の治験事務担当者で、
治験業務の円滑な進行と運営を支援する専門家、治験を実施する医療機関において、
被験者・医師・治験依頼者(製薬会社)間の調整役として日々頑張っています。 
臨床試験開始から終了まで各委託業者を受け持ち制で担当し、プロトコールを熟知しており、
内容に関しては定期的にディスカッションを行い情報の共有化をはかっています。
これからも、CRC定義にある、
「質の高い治験を倫理的な配慮の下に科学的に適切かつ円滑にするため被験者との調整を行い治験責任医師等を支援する」
を基本に、治験の講習会や依頼先の研修会にも積極的に参加し、
各個人の能力を高める努力をしてまいります。
CRC間での情報交換のため2週に1回程度現在の治験実施状況報告会、
ミーティングを開催し治験の質・制度の向上を目指しています。
また専門職としての能力向上のため、院外の研修にも参加しています。

今後のCRC研修予定
2006年10月  CRCと臨床試験のあり方を考える会議
2006年11月  日本臨床薬理学会
2007年     治験コーディネーター養成研修
 臨床新薬治験部から平成18年1月〜12月までの組み入れ実施状況を報告します。
現在CRC5名(看護師のみ)が現場で治験を担当しています。社内監査は4社実施されました。
前年度まで多かった尿失禁の治験は1薬となりました。P-Uが52名 P-Vが75名 医師主導が56名でした。
【治験実施状況】
 P-U 4薬剤
  注射用抗菌剤:15名、腎障害高血圧:15名、腎機能障害改善:7名、抗菌剤体内動態:15名
 P-V 5薬剤
  注射用抗菌剤:25名、内服抗菌剤:10名
 OAB
  尿失禁:16名、糖尿病性腎症:2名、排尿障害:20名、間質性膀胱炎:2名
 医師主導治験
  REACH:10名、TAABO:27名、α1blocker:19名
 現在進行中の治験
1. 腎症を有する高血圧薬:現在3例進行中
2. 尿路感染症治療薬・キノロン:新規で5例契約
 今後の治験予定
1. 間質性膀胱炎
2. 複雑性尿路感染治療薬薬物動態
3. 複雑性尿路感染症治療薬
4. 腎機能障害改善薬
 設備
1.  −90℃急速冷凍庫:検体の保存に使用します
2.  小型冷却遠心分離器:検体の劣化を防ぐために、
 −4℃で血液や尿を遠心分離します。
3. 抹消血測定器:sysmex社製
4. 通信機器ならびに説明用の映写器、スクリ−ン、治験書類関係保管庫
5. 尿路の感染症の起炎菌を培養できる新型インキュベ−ターを購入設置しました。容量が170Lあります。
 治験審査委員会
治験審査委員会とは、治験参加者の「人権」と「安全性」に問題がないかどうかを審査するための組織です。
治験実施計画書とその改訂・被験者への文書によるインフォ−ムドコンセントと投薬方法などに倫理的に問題が無いかを資料で確認します。
有害事象の発生時には速やかに審査委員会にて治験の継続の可否を判定します。
当院での治験審査委員会(IRB)は必要時に随時開催されます。大体月に1度の割合です。
審査委員は当院と利害関係の全く無いメンバ−で構成されています。
 治験とクリニック
 クリニックは今後臨床治験の適応疾患を拡大するとともに、より専門的高度な治験業務を発展させ、欧米の臨床試験と同等のレベル維持を目標とします。
 CRCの役割と業務
詳細は、こちらへどうぞ。
 治験症例確保のために実施施設の工夫と障害となる製薬メ−カ−側の複数の問題点
詳細は、こちらへどうぞ。
 中日尿路感染症臨床新薬治験合同会議目的で瀋陽に渡航しました。【平成18年10月12〜15日】
医薬品分野において新薬開発は欧米が先行し、新薬市場重視のために欧米のみ上市する傾向が最近顕著となっています。
そのためにアジア全体の新薬開発、治験の立ち遅れが目立ちまして問題視されてきています。
その一方では、中国・韓国・台湾では海外の治験を積極的に取り入れる方針が明確であり、
そのために必要な法的なインフラ整備の進歩も目を見張るものがあります。
他国に比較して、日本の治験の現状は空寒い状況にあり、官公立病院や大学病院を主体として進捗している治験は、
一向に症例数が確保できずに期間延長が普通にまかり通っています。日本のみが国際共同の治験から立ち遅れているのが目立ってきています。
そのために厚労省は中国・台湾・韓国は同じアジア人種であり、そこで施行された臨床治験のデ−タは日本人にも積極的に転用可能と判断して。
各企業に積極的に中国・台湾・韓国での治験を進めるよう指導しています。
今回上述の主旨で、中国東北地方の瀋陽市(人口750万、中国6番目の市)の中心に建つ、人民解放軍区第4病院との合同会議を実施しました。
中日UTI(尿路感染症)の治験を今年5月から開始して、既に5ヶ月間で77例を仕上げた腎内科の教授である鄭先生と、
中日間におけるUTIの概念と薬効評価基準の相違についてスライドを交えながら午前中1時間デイスカッションと軍病院視察、
そして夕方には、3時間ほどお互いの国別のUTIに関して発表しました。
会議終了後にはそれぞれのスタッフと同行した日本企業がスポンサ−参加して晩餐会がにぎやかに開催されました。
会議終了後は瀋陽市内観光を翌日から近代都市上海観光したのち日本への帰路に着きました。

ここをクリックすると「CRC渡航感想」【PDFファイル(2075KB)】がご覧頂けます。
ここをクリックすると「事務随行職員の感想」【PDFファイル(11KB)】がご覧頂けます。
ここをクリックすると「中国の瀋陽、上海を訪問して」【PDFファイル(10KB)】がご覧頂けます。
 医薬品医療機器総合機構による医薬品GCP実地調査
川原 腎・泌尿器科クリニックは新薬開発治験を始めて2001年以降はじめて医薬品医療機器総合機構によるGCP実地調査通知書が届き、
治験責任医師ならびにCRC5名は一抹の不安を抱いていましたが、結果通知は「特になし」でホットしました。
面接質問内容は重箱の隅をつついた内容から、用意周到な質問まで多々ありました。
日本国内での治験実施施設が年々増加している現状を踏まえ、今回の機構調査を参考にして頂ければ大体の実地調査の流れが理解できると考えます。
1) 実施治験状況
  薬剤:抗菌剤注射製剤 期間平成17年12月〜平成18年6月
  対象:複雑性尿路感染症  実施例数:25例(全体症例数57例)
2) 実地調査まで
  平成19年1月16日・17日
   社内監査実施が施行された。
  平成20年1月9日
   医薬品医療機器総合機構 信頼性安全保障部より「GCP実地調査について」FAXにて通知があった。
   その際に調査日程、調査順序、事前調査資料提出と期限内提出に関して掲載。
   事前提出資料は主に治験に係わる手順書、治験審査委員会運営の手順書、委員名簿や、説明書、同意文書、治験実績など
   12項目と参考URL。
  平成20年2月18日
   実地調査に係わる正式文書と日程が薬事法関係条文とともに封書で送付された。
   治験依頼者である○○社にも通知した旨も報告。
   以後各項目についてCRC担当責任者と協議を重ねる。
  平成20年3月4日
   AM 9:00 川原 腎・泌尿器科クリニック治験センタ−集合。調査官は3名、一番若い担当官が責任者でした。
    まずは実地調査にいたった理由説明と薬事法の朗読があった。
   AM 10:00〜11:30 CRC担当責任者に聞き取り調査
   PM 3:00〜4:00 治験責任医師の川原院長の聞き取り調査。CRC担当責任者同席。
   PM 4:10 調査終了 帰還。
  平成20年4月2日
   治験依頼者である製薬会社に「適合」通知書が届いた。同日川原 腎・泌尿器科クリニックにも結果通知書が届いた。
実地調査にいたった理由説明2項目
CRC担当責任者に聞き取り調査23項目
治験責任医師の川原院長の聞き取り調査12項目
以上の内容に関しては詳細を希望される方は個別に  kazi@kawahara.or.jp までご連絡ください。情報料が必要となっています。
 最後に
臨床治験に興味のある方は下記メ−ルアドレスまでご連絡ください。また、新薬臨床開発で症例をとお考えの医薬業界の方もどうぞ気軽にご連絡下さい。
 【メールアドレス】 kazi@kawahara.or.jp  urology_kawahara@ybb.ne.jp
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