精巣上体炎・精巣捻転
精巣に痛みを伴う疾患としては精巣上体炎、精巣捻転があげられ精巣エコーで鑑別しますが、精巣捻転はどうかは手術して開けてみなければわからないことがあります。一般的に精巣上体炎は発熱を伴うことが多いです。また精巣捻転は思春期ころの発生が多く報告されています。
治療
治療については精巣上体炎では基本的に抗生剤治療となります。精巣捻転に関しては発症後6時間以内に手術を行いことが望ましいとされており、時間が経過すると精巣が壊死する可能性が高くなり、精巣が壊死した場合摘出する必要があります。
陰嚢水腫・精巣腫瘍
陰嚢水腫と精巣腫瘍の鑑別にはエコーが有用です。
陰嚢水腫
まず、陰嚢水腫に関して男性で精巣周囲に体液がたまり陰嚢が腫れることを陰嚢水腫といいます。子供と大人で対処が異なります。
● 治療
子供の場合自然に治ることもありますが、治らなければ手術が必要になることがあります。大人の場合、必ずしも治療が必要ではないですが、大きく腫大した場合針で水を抜いたり、根治摘手術を行うことがあります。
精巣腫瘍
次に精巣腫瘍に関してですが、初期症状として陰嚢の腫れや睾丸のしこりで痛みを伴うことはほとんどありません。エコーで診断し転移の有無を確認するためにCTやPET検査を行います。
● 治療
治療としては高位精巣摘除術を行い転移がなければ定期的に腫瘍マーカー(LDH βHCG、AFPなど)とCT検査を行います。転移がある場合は抗がん剤治療、残存腫瘍摘除や後腹膜リンパ節郭清などが必要になります。
ED(勃起不全)
ED(勃起不全)ときくと中高年に多く、完全に勃起できない状態と思う方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。若い方から高齢者まで当院にはご相談をいただきます。
当院では、男性の泌尿器科専門医がわかりやすくご説明し、治療に関するご質問にお答えしています。受付ではプライバシーに配慮した対応を行っておりますので安心していらしてください。
なお、ED(勃起不全)の診療は、自由診療(保険適用外)となります。
ED治療に適している方
- 性行為中に勃起を維持できない
- 勃起に時間がかかる
- 勃起するが立ちが弱い
- 途中で萎えてしまい満足いく性行為ができない
- マスターベーションで排尿時間が長い勃起するが、本番で勃起しない
上記のように感じる人もEDの可能性があります。気になる症状があるときはご相談ください。
包茎
包茎には種類があります。
- 真性包茎
- 仮性包茎
- 嵌頓(かんとん)包茎
包茎によるお悩み
- カス(恥垢)がたまり不潔になりやすく悪臭がする。
- 包皮内が湿り炎症を繰り返す。
- 勃起した際に痛みがある。
- 陰毛を包皮に巻き込みやすく、痛みや傷がつくことがある。
- 温泉などで見た目が気になる。
- 異性との交際で積極的になれない。
などがあります。しかし、日本人の80%が包茎と言われていますので、包茎による不都合を感じなければ、手術を考える必要もございません。病気ではございませんが、機能的に不都合を感じていたり痛みがあったり、見た目のコンプレックスがある患者様で、手術でサッパリすることから治療依頼も多いです。
ただし、嵌頓(かんとん)包茎の場合は皮をむくために亀頭を全部露出させようとして、無理にむいて亀頭部がドーナッツ状に大きく膨れ上がり元に戻らない状態をさします。この場合は手術をする必要があります。
仮性包茎手術の手順
保険外診療で行います。所要時間は約1時間で局所麻酔で施行します。
1. 日程調整・費用面の説明
- 休日か時間外に手術を受けられる患者様が多いです。
2. 手術施行
- 手術は日帰りです。
- 陰毛の剃毛を行います。
- 手術前日には局所をシャワーでよく洗ってください。石鹸で洗っても構いません。
- 手術当日はゆったりとした下着を着用してください。
- 手術前の食事は行っても大丈夫です。
3. 抜糸(手術後約8日後)